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行動を促しただけなのに、なぜ反発が起きたのか? 健康施策が「正論」ほど失敗しやすい理由

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ストレス計測・行動変容

行動を促しただけなのに、なぜ反発が起きたのか? 健康施策が「正論」ほど失敗しやすい理由

介入した側は「正しいこと」をしている

このタイプの相談は、
施策担当者にとって特につらいものです。

  • 科学的に正しい
  • 本人の健康のため
  • 無理をさせていない
  • あくまで「促しただけ」

それでも現場では、

  • 反発が出る
  • 形だけの対応になる
  • 不満が裏で広がる

という事態が起こります。

ここで重要なのは、
誰も間違ったことをしていないという点です。

タニカワ久美子ストレスケア研修講師

反発は「内容」ではなく「位置関係」から生まれる

行動を促す介入が反発を招くとき、
問題は内容ではありません。

  • 何を言ったか
  • 何を勧めたか

ではなく、

誰が、どの立場で、
どのタイミングで言ったか

にあります。

同じ内容でも、

  • 上司から言われる
  • 人事から言われる
  • 研修の場で言われる

これだけで、
受け取り方は大きく変わります。


よくある介入のズレ

次のような介入は、
反発を生みやすい典型例です。

  • 「データを見ると、ここを改善すべきです」
  • 「この行動が望ましいです」
  • 「みなさんのためです」

内容は正しい。
しかし、受け手はこう感じます。

  • 選択肢がない
  • 断りづらい
  • 従わないと問題になりそう

👉 促しが、事実上の指示に変わる瞬間です。


なぜ「お願い」でも圧力になるのか

組織の中では、

  • 発言者の立場
  • 評価との距離
  • 将来の影響

が常に意識されます。

そのため、

  • 任意
  • 推奨
  • 参考

といった言葉は、
現場ではそのまま受け取られません。

👉 行動を促す行為は、
👉 立場次第で「介入」になります。


反発が起きたときの誤った対応

反発が起きると、
多くの組織はこう対応します。

  • 説明を増やす
  • 正しさを強調する
  • データを追加する

しかしこれは逆効果になることがあります。

なぜなら、

  • 抵抗は理解不足ではなく
  • 選択権を奪われた感覚から生まれている

からです。


修正視点①

行動を「勧める前」に、選ばせる

介入の前に、
必ず整理すべきことがあります。

  • 選択肢が複数あること
  • どれを選んでも不利益がないこと
  • 今は選ばなくてもよいこと

これが示されて初めて、
促しは「支援」になります。


修正視点②

「なぜ今か」を説明する

反発が起きる介入には、
タイミングの説明が欠けています。

  • なぜ今、この行動なのか
  • なぜ他ではないのか
  • なぜ急ぐ必要があるのか

これが説明されないと、
人は「押しつけられた」と感じます。


修正視点③

介入しない選択肢を残す

介入は、
常にやらなければならないものではありません。

  • 促さない
  • 情報提供に留める
  • 次の機会に回す

こうした判断も、
立派なマネジメントです。


この事例が示している本質

この介入事例が教えてくれるのは、

行動変容は、
正しさではなく、納得と選択で起きる

という事実です。

どれだけ正しい施策でも、
選ばせない形で提示すれば、
反発を生みます。


読後に整理してほしい問い(行動の具体化)

記事を読み終えた後、
次の問いを一つだけ考えてみてください。

この介入は、
相手に「選ばない自由」を残しているだろうか?

もし答えに迷うなら、
介入はまだ早いかもしれません。


次に進むための参照ガイド

  • 介入すべきか迷っている
  • 反発を避けたい
  • 説明資料の前提を整理したい

そう感じた場合は、
まずこちらのガイドで全体像を確認してください。

ストレス管理とは|健康経営のための制度・評価・判断整理ガイド

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