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ストレス研究memo

ストレスとヒューマンエラーの関連性

2023年5月26日更新

ストレスの意味

ストレスという言葉は人により異なる使われ方をしている。100の文献があれば、100の異なる使い方があると言われている。
ストレスの内容は非常に曖昧で多義的である。
ここではストレスの定義を設けないこととする。
様々なストレス学説が存在するが、Selyeの著作が最も合理的で説得力があり、一般人にも理解しやすいと感じる。
この論文では主にSelyeのストレス説を引用している。

疲労の意味

「疲労」という言葉は、まるで迷路のように色々な意味があり、学術用語としてではなく。もはや、ふつうの言葉と見なす方が適切です。
だからプロの生理学者や心理学者が、疲労に関してこの”フツーの言葉”を辞書で解説してことは、ちょっと変かもしれない。
例えば、「エンサイクロペディア・ブリタニカ」では、“ストレスs”という言葉は物理的な現象として解説されているだけで、医学用語としては忘れられている。
だけど、この論文でどう「疲労」を理解し、どういう現象として捉えているかは、少なくとも一応決めましょう

最初に断っておきますが、ここで考えている「疲労」は、単一の細胞や血液、神経の孤立した過程とは思っていません。つまり、疲労は、人間全体の現象として、つまり、生命や生物現象として考えられます。ですので微視的な生理過程としては考えてはいません。
これは私の「疲労」に対する見解が、かなり一般的なもので、あまり「科学的」とは言えないかもしれないが、仕方ありません。
特に、”ヒューマンエラー”という、まるでお化けのようにつかみどころのない現象と疲労との関係を、疲労だけを厳密な科学的過程として考えると、議論が片方向に行き過ぎて、おかしな結論になってしまうからです。
とにかく、現在の生理学は、”ヒューマンエラー”のような複雑な現象を解析するのに、おもちゃの工具で高層ビルを作るくらい道具が足りません。

さて、皆さん、”疲労”について考えたことがありますか?人間の体についての不思議な話を少ししてみましょう。

まず始めに、疲労は、私たちの体の自動的な機能の一部だと想像してみてください。疲労というのは、私たちが意識的に行う行動ではないんですよ。たとえ「今からめちゃくちゃ疲れてやるぞ!」と思ったとしても、本当にそうなることはないですよね?それどころか、疲れるつもりなんて全くないのに、気づいたら「あれ、疲れてる?」ってなることがよくあるはず。

それは、自由に眠れるわけではないのと一緒で、疲労も眠りも、私たちの意志を超えたところで、人間の身体の自動システムが働いているのです。人間の身体には、たくさんの自動制御機構が存在して、体温調節や姿勢制御、筋肉の動き調節など、私たちの生命や活動をサポートしています。

もちろん、疲労の詳細な過程では、筋肉細胞や血液の変化などが関係しています。でも、それぞれの微細な運動をどんなに詳しく調べて、組み合わせてみても、それだけでは全体としての疲労現象の本質を再現するのは難しいと思います。

そこで、私たちは疲労を人間の生命維持のための統合的な自動システム現象として捉えてみることにしました。つまり、人が疲れたとき、全体としてどんな行動や状況が起こるのか、つまり疲労の自然な様子を観察して、それとヒューマンエラー(人間のミス)との関連を考えてみるのが、一番自然なやり方だと思うんです。

人が疲れたとき、全体としてどんな行動や状況が起こるのか

例えば、指の筋肉で何十回も重りを引っ張るような人工的で不自然な実験をしても、それがヒューマンエラーとどう関連しているのか、全くわからないと感じています。だからこそ、人間の疲労とヒューマンエラーの関連性を理解するためには、実際の生活の中で、自然に起きる疲労を観察し、それとヒューマンエラー(人間のミス)との関連を調べることが大切です。たとえば、学校の授業が長い日や部活動が特に厳しかった日など、皆さんが「疲れたな~」と感じる瞬間がきっとあるはずです。

でもね、その「疲れたな~」と感じる瞬間が、まさに我々が研究したい”疲労”の現象なんです。私たちの体はまるで、自分自身の状態をチェックし、それを私たちに伝えているかのように感じられますよね。これがまさに、人間の体が持つ自動制御機構が働いている瞬間なのです。

さらに、その疲労感がどうやってヒューマンエラー、つまり我々がミスをする原因になっているのかを調べると、さらに面白い事実が見つかるかもしれません。例えば、疲れているときは集中力が落ちて、テストで問題を読み違えたり、部活でパスミスをしたりすること、ありますよね?

このように、ヒューマンエラーと疲労との関連性を理解するためには、私たちの日常生活の中に答えが隠されていることが多いのです。だからこそ、科学者たちが常に観察し、考えることが大切なんです。私たちの体の不思議な機能を理解するためには、日々の生活の中で体験することを大切にしながら、新たな視点で物事を見ていくことが必要なのです。

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