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生物的ストレス原因/ストレス研究MEMOvol.16

2022年2月13日更新

ストレスの原因となるものは、大きく4つに分けられます

物理的ストレッサー/温度による刺激、騒音などによる刺激など
化学的ストレッサー/酸素の欠乏・過多、薬害、栄養の不足など
生物的ストレッサー/病原菌などによる病気によるもの
精神的ストレッサー/人間

レトロウイルス(retrovirus)=宿主の遺伝子情報であるDNA(ゲノム)にウイルスの情報を書き換えてしまうウイルス
・遺伝子情報であるゲノムのうちの9%は、レトロウイルス由来の遺伝配列情報が占めている。
・エイズ(後天性免疫不全症候群)や白血病などの深刻な病気を起こす側面がある。

現代では、人の手によって根絶されたウイルスは、天然痘ウイルスと、牛疫ウイルスだけである。

予測ストレスを研究して、ストレスコントロールにつなげられるのではないか

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
・ある程度の量のウイルスがないと感染しないと考えられている。⇒空気感染のリスクが低い。室内換気してウイルス量を減らせば空気感染することはまずない。
・エンベロープ(脂質膜)で覆われている⇒エタノール消毒や石鹸による手洗いでエンベロープ膜を壊してしまえば不活性化する

ノロウイルスはエンベロース膜がない⇒エタノールや石鹸では不活性化しない。

働き方の多様性により、ストレス科学も発展しなければなりません。学際的にストレスの研究を進めていけば、予測ストレスができるものと考えています。そして社会的にも、科学的にも貢献できると確信しています。

なぜストレス社会と呼ばれるようになったのか?

人間以外の動物は、高ストレスに陥りメンタル疾患になることはありません。

ストレスが高まる9の要因
1.ストレッサーへの適応
2.経済発展
  経済が発展し、都市に人が集中し、密集して生活するようになった
3.働き方の行動様式の変化
4.テクノロジーと産業
  医療分野におけるテクノロジー
5.公衆衛生基盤の立ち後れ
6.日本人の周囲に対する感受性
  日本民族の体質的な要因によって、日本人が特定のストレッサーへの耐性が低いのでは?(仮説)
7.天候、気候
8.貧困と社会的不平等
9.意図的危害

タンパク質合成機構(セントラル・ドクマ)

身体を構成している物質は、タンパク質。
タンパク質を作っているのは、細胞の中のリボゾーム
DNA(デオキシリボ核酸)は、細胞の核の中に入っている。30億個の塩基対でできている。
塩基=アデニン(A)・グアニン(G)・シトシン(C)・チミン(T)・ウラシル(U)の5つ

RNA(リボ核酸)

リボゾーム=工場
DNA    =設計図(遺伝子情報の2本の螺旋になった鎖)
RNA  =手順書(遺伝子情報の1本の鎖)
mRNA  =工場にメッセージを伝える役割

私たちはストレスと共に生きていく以上、常に「ウイズ ストレス」

脳研究にはショウジョウバエが使われている。「人間は高等で複雑な生き物だから、他の生き物よりも多くの遺伝子が使われているだろう」と言うのは大間違い!
ショウジョウバエのカラダに使われている遺伝子情報の数と大して変わりません。

ストレスは決して悪者ではありません

出典:宮沢孝幸,京大おどろきのウイルス学講義,PHP新書,2021

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