ライフステージ別健康支援
女性活躍推進とストレスマネジメントで勤務継続を支える
女性活躍推進を進めていても、女性従業員が働き続けることに不安を感じる場面は少なくありません。結婚、妊娠、出産、育児、介護、更年期など、ライフステージが変わる時期には、仕事の負担だけでなく、体調や家庭の事情、職場への遠慮が重なりやすくなります。
人事総務の担当者にとって大切なのは、「女性に頑張ってもらう」ことではありません。働き続けたいと思っている女性従業員が、無理を一人で抱え込まない職場にすることです。
この記事では、女性活躍推進をストレスマネジメントの視点から見直し、勤務継続や退職防止につなげるための考え方を紹介します。
女性活躍推進が制度だけでは進みにくい理由
女性活躍推進というと、女性管理職比率、採用比率、育休取得率、復職率などの数字が注目されます。もちろん、これらの数字は企業の現状を知るために重要です。
しかし、数字だけでは見えにくい負担があります。たとえば、育休から戻った社員が「以前のように働けない」と感じていたり、時短勤務の社員が周囲に遠慮して相談できなかったり、更年期の不調を誰にも言えずに我慢していることがあります。
制度はあるのに使われていない。相談窓口はあるのに声が上がらない。こうした状態では、女性活躍推進は職場の中で実感されにくくなります。
女性従業員が勤務継続に迷いやすい場面
女性従業員が退職や働き方の変更を考える背景には、ひとつの理由だけでなく、複数の負担が重なっていることが多くあります。
- 結婚後の通勤や家事負担が増え、疲れが抜けにくくなる
- 妊娠中に体調の変化を言い出しにくい
- 産休・育休から戻った後、以前と同じ成果を求められてつらくなる
- 時短勤務で周囲に迷惑をかけていると感じてしまう
- 更年期の不調を職場で話しづらい
- 介護が始まり、仕事との両立に不安を感じる
- 管理職候補になっても、家庭との両立を考えて昇進をためらう
これらは、本人の意欲が低いから起こる問題ではありません。働き続けたい気持ちがあっても、体調、家庭、職場の空気、業務量が重なると、退職や転職を考えざるを得なくなることがあります。
ストレスマネジメントが女性活躍推進に必要な理由
女性活躍推進を進めるうえで、ストレスマネジメントは欠かせません。なぜなら、働き続ける力は、本人の気合いや責任感だけでは保てないからです。
ストレスが強い状態が続くと、集中力が落ちる、眠れない、気持ちが沈む、職場で話すことが負担になるなど、仕事にも生活にも影響が出ます。さらに、周囲に相談できない状態が続くと、「辞めるしかない」と感じやすくなります。
人事総務としては、女性従業員のストレスを個人の問題として扱わず、勤務継続に関わる職場課題として見ることが大切です。
人事総務が確認したい職場のサイン
女性従業員の勤務継続を支えるには、退職の申し出が出てから対応するのでは遅いことがあります。日頃から、次のようなサインを見ておく必要があります。
- 復職後の社員が、必要以上に遠慮していないか
- 時短勤務者に業務が偏っていないか
- 管理職が、体調や家庭事情への声かけに迷っていないか
- 休暇制度はあるのに、実際には使いにくい空気がないか
- 女性社員だけに配慮の説明責任が偏っていないか
- 昇進や異動の前に、本人の不安を確認できているか
制度の有無だけでなく、使いやすさ、相談しやすさ、上司の受け止め方まで見ることで、職場の本当の課題が見えてきます。
タニカワ久美子の企業研修で見えていること
タニカワ久美子の企業研修では、女性活躍推進を「女性だけが頑張る話」として扱いません。現場で多いのは、本人が無理をしていることに周囲が気づかず、管理職もどう声をかけてよいかわからないまま、問題が大きくなってしまうケースです。
人事総務の担当者からは、「制度はあるのに使われていない」「育休復職後の社員にどこまで配慮してよいかわからない」「不公平感が出ない伝え方が難しい」という相談を受けます。
研修では、女性従業員の健康課題やライフステージの変化を、特別扱いではなく、働き続けるための職場調整として扱います。管理職が確認すべき声かけ、本人が相談しやすい流れ、人事総務が整えておくルールを、現場で使える形にします。
研修で扱うストレスマネジメントの内容
けんこう総研のストレスマネジメント研修では、女性従業員本人だけでなく、管理職や人事総務が職場で支援しやすくなる内容を扱います。
- 女性従業員がライフステージごとに抱えやすいストレス
- 結婚・妊娠・出産・育児・更年期・介護と勤務継続の関係
- 体調不良や疲労を言い出しにくい職場の特徴
- 管理職が使いやすい声かけと面談の進め方
- 休職・復職・時短勤務時の心理的負担
- 不公平感を生まないための説明と職場内共有
- ストレスを早めに受け止めるセルフケアとラインケア
集合研修だけでなく、オンライン研修や短時間の社内研修としても設計できます。人事総務の担当者が現場で説明しやすいように、制度の話と職場の具体例をつなげて進めます。
女性活躍推進を退職防止につなげる視点
女性従業員の退職を防ぐには、「辞めないでほしい」と伝えるだけでは足りません。本人が働き続けられる条件を、職場側が一緒に確認する必要があります。
たとえば、業務量、勤務時間、相談先、上司との面談頻度、在宅勤務の可否、体調不良時の対応などを、早めに話し合える仕組みがあると、本人は一人で抱え込みにくくなります。
また、管理職が女性従業員の健康課題に触れることを避けすぎると、必要な支援が届かないことがあります。大切なのは、踏み込みすぎることではなく、本人が話しやすい確認の仕方を職場全体で持つことです。
まとめ
女性活躍推進は、女性従業員に成果を求めるだけの取り組みではありません。結婚、出産、育児、更年期、介護など、ライフステージの変化があっても、安心して働き続けられる職場をつくることが大切です。
制度を整えるだけでなく、ストレスを抱え込ませない職場づくり、管理職の声かけ、人事総務の相談体制まで整えることで、女性従業員の勤務継続と退職防止につながります。
女性活躍推進を、研修や職場改善として実際に進めたい場合は、けんこう総研のストレスマネジメント研修をご覧ください。
