運動が苦手な女性従業員を支える健康経営

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運動が苦手な女性従業員を支える健康経営

健康経営の取り組みでは、運動習慣づくりやセルフケアがよく取り上げられます。けれども、職場には「運動が苦手」「健康イベントに参加するのが恥ずかしい」「人前で体を動かしたくない」と感じる女性従業員もいます。

その背景には、過去の体育の経験、体型へのからかい、周囲との比較、できないことを見られる恥ずかしさが残っている場合があります。本人が健康に関心がないのではなく、健康行動に入る前の心理的なハードルが高いことがあるのです。

この記事では、タニカワ久美子自身の経験をもとに、運動や健康行動に苦手意識を持つ女性従業員を、企業がどのように支援できるかを考えます。

健康経営研修で話すけんこう総研代表タニカワ久美子

健康経営では、運動が得意な人だけでなく、健康行動に苦手意識を持つ女性従業員も参加しやすい設計が大切です。


健康行動に参加しにくい女性従業員がいる

企業の健康施策では、ウォーキング、ストレッチ、運動イベント、健康セミナーなどが行われます。参加しやすい社員にとっては前向きな取り組みでも、運動に苦手意識がある社員には負担になることがあります。

とくに女性従業員の中には、体型を見られたくない、人前で動くのが恥ずかしい、過去に運動ができないことで嫌な思いをした、という経験を持つ人がいます。

人事総務の担当者が見落としたくないのは、参加しない社員を「健康意識が低い」と決めつけないことです。健康行動に入る前に、安心して参加できる空気が必要な場合があります。


タニカワ久美子にも運動への苦手意識があった

タニカワ久美子は、子どもの頃から体が大きく目立つ一方で、体育が得意ではありませんでした。背が高いから足が速いはず、体が大きいから運動ができるはず、と周囲から見られることがありました。

けれども実際には、徒競走や球技が苦手で、できないことを周囲から見られる時間がつらいものでした。運動そのものが嫌いだったというより、比較されること、からかわれること、できないことで責められることが苦手だったのです。

この経験は、今の健康経営研修にもつながっています。社員が健康行動に参加しない背景には、本人にしか見えない苦手意識や過去の経験があることを、企業側が理解する必要があります。


「運動が嫌い」と「安心して参加できない」は違う

健康施策でよく起こる誤解は、参加しない社員を「運動嫌い」と見てしまうことです。けれども、本人は運動そのものを嫌っているとは限りません。

人前で体を動かすこと、できない姿を見られること、周囲と比べられること、順位や成果を求められることが苦手な場合があります。

実際、タニカワ久美子も学生時代の体育には苦手意識がありましたが、社会人になってからクラシックバレエやスキーを楽しむようになりました。自分に合う運動、自分のペースで取り組める環境に出会えれば、健康行動は前向きなものに変わります。


職場の健康施策で参加を妨げる要因

女性従業員が健康施策に参加しにくい背景には、職場の設計が関係していることがあります。

  • 人前で体を動かす内容になっている
  • 体力や運動能力の差が見えやすい
  • 参加しない理由を聞かれる空気がある
  • 健康意識の高い人だけが参加しやすい
  • 体型や年齢に関する冗談が出やすい
  • 業務時間外の参加が前提になっている
  • 「楽しいから参加して当然」という雰囲気がある

このような状態では、健康施策がかえって社員の負担になることがあります。健康経営では、参加率だけでなく、参加しにくい社員がどこで止まっているのかを見ることが大切です。


女性従業員に届きやすい健康支援の考え方

運動や健康行動に苦手意識がある女性従業員には、「頑張って参加しましょう」だけでは届きません。まずは、安心して始められる選択肢を用意することが必要です。

  • 人前で動く内容だけにしない
  • 短時間でできるストレッチや呼吸法を用意する
  • 参加・不参加を評価と結びつけない
  • 体型や運動能力に触れないルールを共有する
  • 座ったままできる内容を入れる
  • 管理職も一緒に学び、参加しやすい空気を作る
  • 健康行動を競争ではなく、自分の体調を知る機会として扱う

健康施策は、元気な社員だけのイベントではありません。疲れている社員、苦手意識がある社員、体調に不安がある社員も、自分に合う形で参加できることが大切です。


人事総務が確認したい現場のサイン

健康施策を実施しても、毎回同じ社員だけが参加している場合、参加していない社員の背景を見る必要があります。

  • 女性従業員の参加率が低い
  • 若手や体力に自信のある社員だけが参加している
  • 運動イベント後に、参加者同士の比較や冗談が出ている
  • 健康施策の案内に対して、反応が薄い部署がある
  • 参加しない社員が、理由を聞かれることを負担に感じている
  • 健康行動が「できる人向け」の内容になっている

このようなサインがあるときは、施策の内容だけでなく、案内文、参加方法、実施時間、管理職の声かけまで見直す必要があります。


健康行動は小さく始める方が続きやすい

健康経営では、最初から大きな行動変化を求めると、参加しにくい社員が出ます。とくに運動に苦手意識がある社員には、小さく始められる設計が向いています。

たとえば、昼休み前の1分ストレッチ、席に座ったままできる肩回し、会議前の深呼吸、帰宅前の姿勢リセットなどです。こうした内容であれば、運動が得意でない社員も参加しやすくなります。

大切なのは、健康行動を「できる人がさらに頑張るもの」にしないことです。苦手な人ほど入りやすい入口を作ることで、健康経営の取り組みは職場に広がりやすくなります。


タニカワ久美子の企業研修で見えていること

タニカワ久美子の企業研修では、健康行動を社員に押しつける形では進めません。現場では、運動が苦手な社員、体調に不安がある社員、人前で動くことに抵抗がある社員がいます。

人事総務の担当者からは、「健康イベントを企画しても参加者が限られる」「女性社員が運動系の施策に参加しにくそう」「ストレス対策として体を動かす内容を入れたいが、反応が心配」という相談を受けます。

研修では、全員が同じ動きを完璧に行うことを目的にしません。座ったままできる内容、短時間で実感しやすい内容、周囲と比べない進め方を取り入れ、健康行動への苦手意識を下げる設計にしています。


健康経営で大切なのは参加しやすさの設計

健康施策の成果を見るとき、参加人数だけを見ると、本当に支援が必要な社員を見落とすことがあります。参加できなかった社員、途中で離れた社員、興味はあるのに申し込めなかった社員にも目を向けることが大切です。

人事総務が健康施策を設計するときは、次の点を確認します。

  • 運動が苦手な社員も参加できる内容か
  • 体型や年齢を気にせず参加できるか
  • 業務時間内に短く実施できるか
  • 参加しない社員を責めない案内になっているか
  • 管理職が参加を強制する言い方をしていないか
  • 研修後に、職場で続けやすい内容になっているか

健康経営は、意識の高い社員だけをさらに健康にする取り組みではありません。健康行動に入りにくい社員も安心して一歩を踏み出せるようにすることが、職場全体の支援につながります。


まとめ

運動や健康行動に苦手意識を持つ女性従業員は、健康に無関心なわけではありません。過去の経験、比較される不安、人前で動く抵抗感、体調への不安があり、参加しにくくなっている場合があります。

人事総務の担当者は、健康施策を企画するときに、参加しやすい社員だけでなく、参加しにくい社員の心理的な負担まで見ることが大切です。

女性従業員が安心して健康行動を始められる職場づくりを進めたい場合は、けんこう総研の健康経営フォローアップをご覧ください。

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