社員のレジリエンス研修とは|ストレスに対応する力を育てる

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社員のレジリエンス研修とは|ストレスに対応する力を育てる

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健康経営

社員のレジリエンス研修とは|ストレスに対応する力を育てる

社員のレジリエンス研修は、ストレスや環境変化が多い職場で、社員が気持ちを立て直しながら働き続ける力を育てる研修です。

人事総務の担当者からは、「若手が失敗を引きずりやすい」「中堅社員が抱え込みやすい」「管理職が部下の落ち込みにどう声をかければよいかわからない」という相談を受けることがあります。

この記事では、社員のレジリエンス研修で何を扱うのか、どのような職場に向いているのか、研修後にどんな変化を見ればよいのかを、健康経営担当者が導入判断しやすい形で見ていきます。

社員のレジリエンス研修とは

レジリエンスとは、困難やストレスを受けたときに、折れたままにならず、少しずつ立て直していく力のことです。

職場では、失敗、叱責、クレーム、異動、人間関係、業務量の増加、急な方針変更など、社員が気持ちを揺さぶられる場面が多くあります。

社員のレジリエンス研修では、そのような場面で、ただ我慢するのではなく、自分の状態に気づき、考え方を整え、周囲に相談しながら次の行動に移る力を扱います。

大切なのは、レジリエンスを「強い人になること」と誤解しないことです。

職場で必要なレジリエンスは、無理をして耐え続ける力ではありません。落ち込んだときに立て直す方法を知り、必要なときに助けを求め、仕事を続けられる状態へ戻していく力です。

なぜ今、社員のレジリエンス研修が必要なのか

職場では、業務量の増加、人手不足、働き方の変化、価値観の違いなどにより、社員がストレスを感じやすくなっています。

特に人事総務の担当者は、次のような相談を受けることがあるのではないでしょうか。

  • 若手社員が注意を受けた後に落ち込みやすい
  • 中堅社員が仕事を抱え込み、疲れを見せにくい
  • ベテラン社員が変化に戸惑い、周囲とぶつかる
  • 管理職が部下への声かけに迷っている
  • 失敗やクレームの後に、職場の空気が重くなる
  • ストレスチェック後の職場改善につなげにくい

このような職場では、社員一人ひとりに「前向きに頑張りましょう」と伝えるだけでは足りません。

自分のストレス反応に気づくこと、気持ちを立て直す方法を持つこと、相談しやすい職場にすることが必要です。

レジリエンス研修で扱う主な内容

社員向けのレジリエンス研修では、難しい心理学用語を覚えることよりも、職場で使える考え方と行動を身につけることが大切です。

研修テーマ 職場での意味 期待できる変化
ストレス反応に気づく 疲れ、焦り、落ち込み、イライラを早めに見つける 無理を重ねる前に対処しやすくなる
考え方のくせを知る 「自分だけが悪い」「もう無理だ」と考えすぎる状態に気づく 失敗後の立て直しがしやすくなる
相談する力を持つ 一人で抱え込まず、上司や同僚に早めに伝える 問題が大きくなる前に共有できる
小さな回復行動を増やす 休憩、深呼吸、作業の区切り、気持ちの切り替えを使う 日々のストレスをため込みにくくなる
職場で支え合う 声かけ、見守り、無理をしている人への気づきを増やす 孤立や抱え込みを防ぎやすくなる

レジリエンス研修は、個人の心を強くするだけの研修ではありません。職場全体で、立て直しやすい働き方を作る研修として考えることが重要です。

社員のレジリエンスを高める職場の考え方

社員のレジリエンスは、本人の性格だけで決まるものではありません。

同じ社員でも、相談しやすい職場では立て直しやすくなります。反対に、失敗を責める空気が強い職場では、社員は落ち込みを隠し、問題を一人で抱えやすくなります。

職場でレジリエンスを育てるには、次の視点が必要です。

  • 失敗した後に、相談できる相手がいる
  • 困ったときに、早めに声を上げても責められない
  • 上司が部下の疲れや落ち込みに気づける
  • 業務量が偏りすぎていない
  • 休憩や気持ちの切り替えを取り入れやすい
  • 「気合いで乗り越える」だけにしない

人事総務・健康経営担当者が見るべきなのは、社員個人のメンタルだけではありません。社員が立て直しやすい職場環境になっているかどうかです。

レジリエンス研修が向いている職場

社員のレジリエンス研修は、次のような職場で特に役立ちます。

  • 新入社員や若手社員の離職が気になっている
  • 異動や組織変更が多く、社員の不安が強い
  • 管理職が部下のメンタル対応に迷っている
  • クレーム対応や感情労働が多い
  • ストレスチェック後の具体策に悩んでいる
  • 社員が相談する前に抱え込みやすい
  • 健康経営の取り組みを、研修後の行動変化につなげたい

レジリエンス研修は、メンタル不調者だけを対象にするものではありません。

日々働く社員が、自分のストレスに早く気づき、立て直す方法を持つための予防的な研修として使えます。

測定尺度だけでレジリエンスを判断しない

日本でも、レジリエンスを測るための質問紙や尺度に関する研究が行われています。

研究では、レジリエンスをどのように定義するか、どのように測るかが重要なテーマになっています。たとえば、困難な状況でも適応していく力としてレジリエンスを考える研究があります。

ただし、企業研修で大切なのは、数値だけを見ることではありません。

質問紙の結果は、社員の状態を知る手がかりになります。しかし、レジリエンスは、その日の業務量、上司との関係、職場の雰囲気、相談のしやすさによっても変わります。

人事総務の担当者は、測定結果だけで「この社員は強い」「この社員は弱い」と決めつけないことが大切です。

研修では、数値を見るだけでなく、実際の職場でどのように立て直せだけでなく、実際の職場でどのように立て直せるか、どのように支え合えるかを見る必要があります。

タニカワ久美子の企業研修で伝えていること

タニカワ久美子の企業研修では、レジリエンスを「我慢強さ」ではなく、「立て直し方を知る力」として伝えています。

研修現場では、「若手にもっと強くなってほしい」という相談を受けることがあります。しかし、社員に強さだけを求めると、つらさを言い出せず、かえって抱え込みを深めることがあります。

そのため研修では、失敗やストレスをゼロにするのではなく、落ち込んだ後にどう戻るか、誰に相談するか、どのタイミングで休むかを具体的に扱います。

人事総務・健康経営担当者にとって大切なのは、社員に「折れない人になってください」と求めることではありません。折れそうになったときに、早めに気づき、職場の中で立て直せる仕組みを作ることです。

研修後に見たい変化

社員のレジリエンス研修は、受講して終わりにしないことが大切です。

研修後は、次のような変化を見ていきます。

  • 困ったときに早めに相談できる社員が増えたか
  • 上司が部下の落ち込みや疲れに気づきやすくなったか
  • 失敗後に責めるより、次の行動を考える会話が増えたか
  • 休憩や気持ちの切り替えを取り入れやすくなったか
  • 若手社員が質問しやすくなったか
  • ストレスチェック後の職場改善とつながっているか

レジリエンス研修の効果は、受講直後の満足度だけでは見えません。

日々の会話、相談の早さ、管理職の声かけ、ミスや失敗後の対応が変わっているかを見ることが重要です。

健康経営では、レジリエンスを職場づくりとして見る

健康経営では、社員のレジリエンスを個人の心の強さだけで見ないことが重要です。

ストレスが多い職場で、社員に「自分で乗り越えてください」と求めるだけでは、健康経営にはつながりません。

社員がストレスに気づき、相談し、休み、立て直せる職場にすることが、レジリエンス研修の本来の目的です。

人事総務・健康経営担当者がこの視点を持つと、レジリエンス研修は単発のメンタル研修ではなく、若手育成、管理職支援、ストレスチェック後の職場改善につながります。

ストレスへの対応力を職場で育てる研修については、ストレスマネジメント研修のページでも紹介しています。

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参考資料

  • Masten, A. S., Best, K. M., & Garmezy, N. (1990). Resilience and development: Contributions from the study of children who overcome adversity.
  • 森千夏. 日本におけるレジリエンスの測定尺度の展望. 東洋英和大学院紀要. 2022, 18号.

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