健康リーダー応援コラム
労災を減らす!厚労省推奨『職場の腰痛予防対策』徹底ガイド
2025年2月9日更新
職場で発生する腰痛は、労働災害の約6割を占め、特に休業4日以上の職業性疾病において深刻な問題です。
職場の腰痛問題、あなたの会社ではどう対策していますか?
このような現状を受け、厚生労働省は「職場における腰痛予防対策指針」を定め、各企業における腰痛対策の推進を奨励しています。本記事では、この指針の概要とその効果的な活用方法について解説します。
厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」とは?
この指針では、腰痛の予防に向けて【リスクアセスメント】と【労働安全衛生マネジメントシステム】の2つの手法が柱となっています。
リスクアセスメントのステップ
- 作業内容ごとに腰痛リスクを分析
- 各作業で腰部に負荷がかかる要因を洗い出す。
- リスク評価
- 腰部への負荷の程度や作業頻度に基づき、リスクの大きさを評価。
- リスク軽減策の実施
- リスクが大きい作業から優先的に対策を講じ、労働安全衛生法第28条の2に基づき実行。
労働安全衛生マネジメントシステム
- リスクアセスメントを組織的かつ継続的に実施するための仕組み(労働安全衛生規則第24条の2)。
これにより、単発的な対応にとどまらず、長期的な視点で腰痛リスクの低減を目指します。
けんこう総研が行う腰痛予防研修の5つのポイント
当社では、厚生労働省の指針に基づき、腰痛の発生原因別に分けた研修プログラムを提供しています。
- 重量物取扱時の正しい作業姿勢
- 腰に過度な負担をかけない持ち上げ方と運搬方法。
- 立ち・歩き作業による疲労軽減
- 疲労を蓄積させない立ち姿勢や歩行の工夫。
- デスクワークによるストレス軽減
- 長時間座ったままの姿勢による腰痛を防ぐためのエクササイズやストレッチ。
- 介護・看護での腰に負荷をかけない動作
- 高齢者を持ち上げる際に適切な技術を身につけ、身体への負担を軽減。
- 車両運転時の腰痛予防策
- 長時間運転による腰部への負荷を軽減する座席の調整や休憩方法。
職場の作業姿勢改善が腰痛予防のカギ
注意すべき基本姿勢のポイント
- 前屈や中腰の際は膝をつく
- ひねり動作や後屈は体ごと方向を変える
- 作業時は対象物にできるだけ身体を近づける
これらの基本姿勢を意識するだけで、腰にかかる負担は大きく軽減されます。
また、動作を伴う作業では次のポイントが重要です。
- 膝を軽く曲げ、下腹部に力を入れながら作業を行う
ただし、素人判断で行うと、逆に首や背中に無理な負担がかかり、肩こりや腰痛が悪化するリスクがあります。そのため、専門的な指導を受けることが推奨されます。
設備投資よりも重要な“人”への投資
指針には「作業の自動化や台車などの補助機器の活用」が奨励されていますが、多額の設備投資が必要な場合があります。けんこう総研では、設備に頼る前に作業姿勢や動作の改善を重視した研修を推進しています。
例えば、以下のような改善例があります。
- 前かがみ姿勢の修正による腰痛軽減
- 無理なひねり動作を減らす指導
これにより、現場の労働者が日常的に負担を軽減できるようサポートします。
職場でのストレッチや休憩時間の重要性
効果的な腰痛予防には、定期的な作業安全確認と適切な休憩時間の確保が不可欠です。特に、腰や肩、首にかかる負担を和らげるストレッチを取り入れることで、長期的な効果が期待できます。
会社での腰痛予防対策を始めましょう!
リスクアセスメントのチェックリストはありますか?
腰痛対策を進める際には、次のポイントが重要です。
- 現場で働く方々の意見を反映する
- 職場の課題や現状に即した対策を検討する
けんこう総研では、こうしたヒアリングから適切な指針の作成、具体的な実施計画の策定までトータルでサポートします。
衛生委員会との連携による効果的な運用
対策方針が定まったら、衛生委員会などの組織的な取り組みを通じて、長期的に効果が持続するよう労働安全衛生マネジメントシステムを活用することが重要です。
まとめ:腰痛予防は従業員の健康と生産性向上に直結
腰痛は放置すると生産性の低下や長期休業に発展するリスクがあり、企業にとって大きな損失となります。しかし、適切なリスクアセスメントや作業姿勢の改善、継続的な管理体制の導入によって、これらのリスクは大きく低減できます。
あなたの職場でも、労働災害を減らし健康的な労働環境を実現するために、腰痛予防対策に積極的に取り組みませんか?
けんこう総研はその実現を全力でサポートします。
お気軽にご相談ください。