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女性活躍推進法とは?改正ポイントと企業がすべき対応策
2025年3月27日更新
女性が輝ける社会を目指して
「女性活躍推進法」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
これは、すべての女性が自分らしく働き、職場で能力を最大限に発揮できる社会を実現するために制定された法律です。2016年4月に施行され、現在に至るまで数度の改正が加えられてきました。
けんこう総研では、女性が安心して働き続けられる職場づくりを支援しており、この法律の意義や背景をしっかり理解することが、これからの企業にとって重要であると考えています。
なぜ女性活躍推進法が必要だったのか
日本では長らく、働く女性に対する制度や環境が十分ではありませんでした。
女性の就業率は上昇傾向にあるものの、出産や育児を機に仕事を離れる女性も少なくありません。そして復職する際には非正規雇用を選ばざるを得ないケースも多く、正社員として再スタートを切るのが難しい現状が続いています。
また、企業内で管理職に就く女性はまだまだ少なく、能力や経験があるにもかかわらず活かされないままになっていることも多いのです。こうした社会課題を背景に、「女性活躍推進法」は制定されました。
M字カーブとL字カーブから見える課題
女性の労働力率の推移を年齢別にグラフ化すると、20代前半から上昇し、30代前半で大きく落ち込み、40代で再び上昇する傾向が見られます。これが「M字カーブ」と呼ばれる現象です。多くの女性が出産・育児を機に一度職場を離れている現実が見て取れます。
また、正規雇用の割合を年齢別に見ると、30代以降に急激に減少する傾向があり、これを「L字カーブ」と呼びます。つまり、出産・育児後に正社員として戻る女性は少ないということです。
これらの現象は、制度や環境が整っていない職場が多いことの証明でもあります。
法律の基本原則とは
女性活躍推進法には3つの大きな原則があります。
まず1つ目は、性別にとらわれず、採用や昇進などの機会を平等に提供することです。
2つ目は、仕事と家庭を両立できる環境を整備すること。
そして3つ目は、女性本人の意思を尊重し、職業生活と家庭生活の選択を支援することです。
これらの原則は、単なる形式ではなく、現場でしっかりと根付かせていくことが求められています。
改正で企業に求められることが増えた
女性活躍推進法は、施行から数年が経過する中で、企業に求められる内容も徐々に拡大しています。
2022年には法改正が行われ、従業員が301人以上の企業では「男女の賃金の差異」の把握と公表が義務化されました。従来の「女性の採用比率」「勤続年数の差」「労働時間」「管理職比率」に加えて、より実態を把握できる指標が加わったのです。
さらに、従業員が101人以上の事業所では「一般事業主行動計画」の策定と公表も義務となっています。この行動計画では、企業が女性の活躍推進に向けてどのような目標を掲げ、どんな取り組みを行うのかを明確にする必要があります。
行動計画のポイントと進め方
行動計画を立てる際は、まず自社の現状を正確に把握することが重要です。女性の採用率や管理職比率、労働時間の実態などをデータとして整理し、そこから課題を抽出します。
次に、具体的な数値目標や取り組み内容を定め、いつまでにどのような成果を目指すのかを明記します。計画を策定したら、社内外に向けて公表し、従業員や求職者がその内容を知ることができる状態にします。
このようなプロセスを経ることで、企業としての姿勢が明確になり、働き手からの信頼も得られるのです。
情報公表が企業の信頼につながる
女性の活躍に関する情報は、定期的に公表することが望まれます。特に求職者にとっては、その企業がどれだけ女性を大切にしているかを判断する大事な指標となるため、透明性の高い情報提供が求められます。
厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」に登録したり、自社のホームページで公開することで、信頼性を高めることができます。
女性特有の健康課題にも注目を
けんこう総研では、法律だけでなく、女性が働き続けるうえで大きな壁となる「健康問題」にも注目しています。生理や妊娠、更年期といったライフステージごとの身体的変化にどう対応していくかが、職場づくりのカギとなるのです。
たとえば、生理痛で体調が優れない日には在宅勤務を認めたり、妊娠中の業務内容を調整するなど、柔軟な対応が求められます。こうした取り組みが、離職率の低下や職場の定着率向上にもつながっていくのです。
働きやすい職場づくりが未来を変える
女性が長く働き続けるためには、制度や仕組みだけでなく、職場の風土や人間関係も大切です。「休んだら迷惑をかけてしまう」「正直に体調のことを言いづらい」といった空気がある職場では、どんな制度も機能しません。
けんこう総研は、女性が「ここで働きたい」と感じられる職場を増やしていくために、企業向けの研修や健康支援プログラムを提供しています。
まとめ
女性活躍推進法は、単なる法的義務を超え、企業が未来の人材戦略を描くうえで欠かせないテーマとなっています。労働力不足が深刻化するなか、女性の力をいかに活かすかが、企業の競争力にも直結します。
けんこう総研は、女性の健康とキャリアの両面から支援を行い、真に活躍できる社会の実現を目指しています。
今こそ、職場のあり方を見直し、次の一歩を踏み出していきましょう。
産業ストレス管理専門家。
東京大学大学院 学際情報学府 情報学環でストレス研究を行い、
科学的根拠に基づいた最新の知見を発信。
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