健康リーダー応援コラム
コロナストレス注意が必要なメンタルヘルス
2021年6月16日更新
コロナストレスによるメンタルヘルス問題に対処する方法
コロナウイルスによる不安やストレスはもう誰でもお持ちでいらっしゃいますよね。働く人の心と身体の健康と、職場環境改善等を支援するけんこう総研代表タニカワから今日は、心身の健康をどう維持していくか、対処法や留意点についてお話しさせていただきます。ぜひご覧ください。
今、不安を煽るような行き過ぎた報道をされるワイドショーなどで、どう対応していいか分からず、不安になられていませんか?新型コロナウイルスの感染がどんどん広がっています。スーパースプレッダーやクラスターなどという専門用語も今では日本国民の大半がご存じだと思います。新型コロナの感染状況は、ワクチン接種者の増加によって次第に沈下していくとみられています。
日常生活に身体活動がインドアになってくると、脳神経の働きも不活発になるためどんどん不安に駆られてしまいます。
そこで今回のブログは、ストレス対処における健康マネジメントの立場から、いくつかのポイントをお話しいたします。
まずは、1にも2にも「手洗い」です。そして人ごみは極力避けて、時間がかかって遠回りをしましょう。遠回りした分身体活動量が増えて有酸素運動になります。睡眠をとって適度な運動をして免疫体力を養いましょう。
不安を煽る情報番組は反応せずに、不安や恐怖ストレスを増やさないで
不安や恐怖はこの時期、とても自然な感情です。けれども必要以上に過剰に心配すると、そのストレスがご自身の心と体にダメージを与えてきます。抑うつや睡眠障害だけでなく、原因不明な胃もたれや腹痛、腰痛なども出現するリスクが高まります。ですから報道番組はほどほどに、冷静に対応しましょう。
感染は、感染したけれど正常に生活できる人と、風邪と同様すぐに回復する人、反対に重症化する人との違いがあります。重症化するかしないかの違いは、年齢による体力よりも免疫体力の差がリスクの差異につながっています。
コロナウイルスのストレスを予防し、免疫体力をつける方法
不安や恐怖といったストレスをコントロールして、ご自身のストレスと上手く付き合うスキルを身につけましょう。
<どなたでも簡単にできるコロナストレスマネジメント>
1. 1分間の呼吸数(往復で1回)を10回以下のゆったりした深呼吸をしてみましょう。
2. 簡易版筋弛緩法
1)肩をおもいきり耳まで上げ、10秒間力を入れつづけましょう。
10秒たったらストンと一気に力を抜きます。
2)手を組み、後頭部に両手をおきます。
そのまま両肘を前に出す。
後頭部に置いた両手でおもいきり力を入れる。
背骨にも力を入れる。10秒保持。意識的に緊張を感じる。ストンと一気に力を抜く。
ぼんやりと意識を首・肩・背骨に向け、緩む感じを味わいましょう。
3)両手は前にならえの姿勢で前に伸ばし、両足も床から離し真っすぐ水平に伸ばす。
手首、足首を顔の方に思いきり力を入れて曲げる。
何も考えられないぐらい思いきり全身に力を入れたまま10秒力を入れ続ける。
一気にストンと力を抜き、しばらく全身が緩むのを感じる
3.首回し
目をつぶったまま、口をポカンとあけ、首を前後左右自由にぐるぐる回す(2分程度)。
(首の後ろにリラックスに関係する副交感神経が集まっているので)
4.イメージ呼吸
1)口を小さくあけ、ため息をつくように、少しずつゆっくり長く10秒ぐらいかけ息を吐く。
途中からお腹を両手で少し押し身体を前傾させる。
吐く息とともに、今気になっている不安や恐怖などがすべて身体の外に出て行き、
頭も身体も空っぽですっきりするようにイメージする。
2)吐き切ったら、手を緩め、鼻から3秒ぐらいかけて息を吸う。
前傾した身体を起こし胸を開きながら行う(肩はリラックス)。
空っぽになった身体に、元気で温かいエネルギーが頭と足から入ってくるようにイメージする。
3)2秒だけ息を止める。元気で温かいエネルギーが全身に満ちるようイメージ。
4)5分から10分、1~3を繰り返す。
5.呼吸法を忘れ、今の自然な状態で呼吸し、再度1分間の呼吸数(往復で1回)を計測。呼吸数の変化をチェック
6.自律訓練法
1)手を膝の上に乗せる。
2)ぼんやりと意識を手の平と足の裏に置き、それらの感触を感じる。
3)それらの感触を感じながら「気持ちがとても落ち着いている。
両腕・両足が重くて温かい、重くて温かい」と2~3分繰り返す。
不安、恐怖と距離を取り去るストレスマネジメント・ストレスケア
ご自分の中に起こるありとあらゆる思考・感情に気づます。、自分と問題との間に距離が取れて、問題に巻き込まれたり圧倒されたりしなくなります。
そして、自分の思いや気持ちは、本当の自分ではなく、浮かんでは消えていく流れのような、あくまでも自分の一部、あるいは小さな自分と考えます。
脳という身体の一部分が過去のネガティブな記憶や条件づけられた自己イメージに自動的に反応している状態ともいえるからです。
自分の脳の中で起こっているあらゆる反応を観察し意識している自分が、<本当の自分>と考えるのです。
そうすれば、「ウイルスが怖い、どうしよう、どうしよう」という思いや気持ち=小さな自分を認めてあげることで距離がとれ、圧倒されなくなるのです。
つまり、私とは「悩んでいる人」ではなく「悩みを観察している人」という考え方です。
このセオリーが身につくのが観察者セラピーとマインドフルネス法です。
<観察者セラピー>
1)座るか横になるかして、何回か深呼吸しリラックスする
2)自分の前を川が流れているとイメージする
3)自分は川のほとりで、川を静かに眺めているとイメージする
4)内部に思いや感情が湧いてきたら、それらが目の前の川の中を流れていくようイメージする(小さな葉っぱに乗せてもいい)
<マインドフルネス法>
1) 背筋をまっすぐにしてリラックスする
2) 自分の身体の内部を感じる。皮膚で包まれている身体の内部全体を感じ続ける
3) 呼吸を意識する。吸う息、吐く息に伴って動くお腹へ気づきを向ける。お腹が膨らんだ時に「ふくらみ」縮んだ時に
4) ある程度落ち着いてきたら、気づきを拡げていく。呼吸に気づきを向けながら全身の感覚をも含めていく。そうすることでより広い範囲への気づきが持てるようになる。全身の感覚に気づきを向けて、全身で呼吸しているかのように、呼吸をたどる。さまざまな思いや感情が湧いてきたら気づいて、そっとしておいて、身体の内部全体を感じ続けます。