健康リーダー応援コラム
ストレス臭ってご存知ですか?匂いと臭いと香りの違い
2024年12月14日更新
こんにちは、けんこう総研のタニカワ久美子です。
最近、「スメルハラスメント」や「香害」という言葉を耳にすることが増えてきました。香りとは、ある人には良い匂いであっても、ある人にはひどい臭いでなったりします。このようなニオイに対する不快感が広がる背景には、ストレスの影響が関係しています。今月は、ニオイとストレスの関係について一緒に考えてみましょう。
ストレス臭ってどんなニオイ?
ストレス臭という言葉を聞いたことはありませんか?「それってただの体臭のこと?」と思うかもしれません。しかし、ストレス臭は少し違います。これは、私たちが緊張や不安といったストレスを感じたときに、体が「SOS」を発する特別なサインです。ストレスを感じると交感神経が活性化し、手のひらや脇などから汗分泌されます。その汗が皮膚上の細菌と反応することで、独特のニオイが発生します。このニオイは、本人には気づきにくいものです。もしかすると、周りの人の方が先に気づくことがあるかもしれません。
スメルハラスメントと香害
香りと一言で言っても好みなどは個人差があります。強すぎる香水や柔軟剤の香りが苦手な人もいますよね。これが「香害」と言われる問題です。また汗や体臭が原因で周りの人を不快にさせてしまうのが「スメルハラスメント」。どちらもニオイに関するトラブルですが、実は、同じニオイでも環境や気持ち次次第で不快感が変わります。
最近の研究では、同じニオイでも「不快」と感じなければストレスにはならないこともわかっています。例えば、「口臭の匂い」と聞くだけで不快に感じてしまう方も多いでしょう。しかし、口臭や足の裏の臭いでさえも、バニラの香りを混ぜると不快度が下がり、ストレス反応も弱まります。不思議ですよね。
香りを活用してストレスを減らす方法
ストレス臭やニオイの問題を解決する一つの方法として、香りを上手に活用しましょう。例えば、2010年の研究では、コーヒーの香りが不眠によるストレスを軽減することが報告されています。また、2019年には親しいパートナーの体臭が、ストレス環境での不快感を軽減することも科学的に判明しました。ニオイの力によって、ストレスを減らすこともできるのです。侮れませんね。
リラックス効果のあるニオイ
•ラベンダー 心を落ち着かせ、不安を和らげる効果が期待できます。
•柑橘系 明るい気分を取り戻すのに役立ちます。
•紅茶 ストレス物質を減らし、穏やかな気持ちをもたらします。
•ヒノキ 森の中にいるような安心感を与えます。
これらの香りを生活に取り入れてみると、心と体が少しずつ軽くなるのを感じられるかもしれません。
ストレス臭と上手に付き合うコツ
ストレス臭を抑えるには、生活の中でストレスを減らす工夫をすることが大切です。
1.自分の時間を作る
忙しい毎日の中で、リラックスできる時間を少しでも確保してみましょう。
2.香りの力を活用する
好きな香りを選んで、心がほっとする瞬間を作ってください。
3.周囲への配慮も忘れずに
香りを使うときは、量や場面を考えて周囲に配慮しましょう。
また、デオドラント製品やニオイを抑えるアイテムを活用することも効果的です。普段のケアでストレス臭を防ぐだけでなく、心理的なストレスを軽減することでより良い結果が期待できます。
ニオイと仲良くなって、心地よい毎日を!
私たちが毎日感じているニオイは、心や体にも影響を与える大切なものです。ストレス臭やニオイの問題は、誰にでも起こり得ること。でも、それを少しでもポジティブに変える方法もたくさんあります。「香りの力を上手に使って、自分らしい生活を楽しんでほしい!」それが私からの今月のメッセージです。さあ、今日はどんな香りで一日を健やかに過ごしますか?