「心」「カラダ」を支えるけんこう総研ストレスマネジメント 株式会社けんこう総研 - 運動と栄養指導による健康セミナー・健康経営コンサルティング

こんにちは、けんこう総研の代表タニカワ久美子です。私たちの会社は、企業の健康経営を支援するため、ストレスケアに特化した研修セミナー事業サービスを提供しています。同時に、私は東京大学大学院でストレスに関する研究を行っており、この知見を活かして事業の質を向上させることを目指しています。

研究の背景と目的

ストレスは健康経営において非常に重要なテーマです。多くの人々がストレスを健康悪やメンタルヘルスの不調と捉えがちですが、実際には「良いストレス（eustress）」という概念も存在します。この良いストレスは人々の成長やパフォーマンス向上に寄与する一方で、無自覚であることが多いのが特徴です。研究は、この良いストレスに焦点を当て、どのように企業の健康経営に役立てるかを探求しています。

研究の概要

研究は、運動が生理学的および心理学的ストレスに与える影響を評価することを目的としています。具体的には、運動嫌悪者が中等度の負荷強度運動を行うことで、どのように生理学的なEustressと心理学的なDistressが変化するかを明らかにすることを目指しています。

研究の目的

負荷が弱と中等度の運動が生理学的Eustressと心理学的Distressに与える影響を評価する。

研究の方法

心理学的ストレス指標: 日本版顕在性不安検査（MAS）を使用。
生理学的ストレス指標: ガーミンのウェアラブルデバイスを使用して、心拍数や心拍変動性（HRV）を測定。
データ収集方法: 日記法による自己報告データとウェアラブルデバイスからの生理学的データを統合。

研究の仮説

運動嫌悪者でも中等度の運動を行うことで生理学的Eustressが誘導される。
同じ運動が心理学的にはDistressを増大させる可能性がある。

研究結果と考察

初期の研究結果では、運動が心理的なストレス耐性を高める一方で、運動嫌悪者にとっては心理的なDistressを増大させることが示されています。これらの結果は、運動がストレス管理に与える影響を理解するための新たな視点を提供します。

健康経営への応用

研究から得られた知見は、企業の健康経営に直接応用することができます。例えば、社員のストレスレベルを効果的に管理するためのプログラムや、適切な運動指導を通じてストレス耐性を高めるアプローチなどが考えられます。

具体的な研究結果からのプログラム応用例

ストレス管理プログラム: ウェアラブルデバイスを活用したストレスレベルのモニタリングとフィードバックシステムの構築。
運動指導プログラム: 運動嫌悪者でも取り組みやすい中等度の運動プログラムの開発と導入。

タニカワの研究は、ストレス管理と健康経営における新たな視点を提供するものです。良いストレス（Eustress）と悪いストレス（Distress）のバランスを理解し、適切に管理することで、社員の健康と企業の生産性を向上させることが可能です。けんこう総研は、これからも最先端の研究を基にしたサービスを提供し、企業の健康経営を支援してまいります。

7. 参考文献
★Nowacka-Chmielewska, M., Grabowska, K., & Grabowski, M. (2022). Running from stress: Neurobiological mechanisms of exercise-induced stress resilience. International Journal of Molecular Sciences, 23(21), 13348.
★Childs, E., & de Wit, H. (2014). Regular exercise is associated with emotional resilience to acute stress in healthy adults. Frontiers in Physiology, 5, 161.
★Eather, N., Wade, L., Pankowiak, A., & Eime, R. (2023). The impact of sports participation on mental health and social outcomes in adults: a systematic review and the ‘Mental Health through Sport’ conceptual model. BMC Systematic Reviews, 12(102).