健康リーダー応援コラム
ストレスケアzoomオンライン社内研修/知っておくべき、メンタルヘルスの絶対条件
2021年9月9日更新
「タニカワ先生、来月、わが社でメンタルヘルス研修を考えているんですが、なるべく費用を抑えたいんですが、安し悪しでも困ります。何か研修内容で押さえておくような基準ってありますか?」── 先般、講演後にご相談にお越しになられた、健康推進課の方からのご質問の言葉です。
メンタルヘルス研修を考えるとき、開催担当者の誰もが最初に思のが、料金設定です。つまり「費用対効果が高い」というコスパのお話です。
運営上、この手の心配は尽きません。実際、受講者の心理をうまく捉えたプログラム制作に力を注ぎパッケージングとしてサービス販売しているコンサルタント会社や、自動車免許証の更新時に見せられるような映像を映す会社、厚生労働省からでている莫大な資料をコンパクトにまとめて講師が説明する会社…など様々ありますが、こうしたところで学んでも、「いざ!」というとき、開催した健康推進担当者や産業保健課の方々が気になってくるのが「実際か役立つのかどうか…」です。
だからこそ…なのですが、私もいつもご質問していることがあります。それは、「メンタルヘルス不調者を減らすためには、具体的に一体なにが必要だとお考えですか?」── という極めて単純なものです。
この質問をするとき、結構な確率で「ポカン」とした表情をされたりします。ただし、表情は似ているのですが、その中身は二分しています。「そんなこと専門職にむかって!」というものと、「それがわかったら、もう既にやっている」というものです。
もちろん、どちらがどうこう、言うつもりはありません。ただし、一つ言えることは、ハッキリした改善方法は分からないとしても、それを改善するための「具隊的な課題を浮かび上がらせることが必要である」…という点です。
頓智問答のように聞こえるかもしれません。簡単に言えば、答えそのものは分からなくても、探すべき答えを発見できるか…ということです。
端的に言えば、「どうすれば、従業員のメンタルヘルスを良好にさせるかはハッキリとは分からなくても、従業員を生き生きと働けるようにすることが必要で、それができるようになれば健康状態をは良好になる」…と分かっていて、それを模索しているかどうか…ということです。
健康管理が上手くいくかどうかは、極端な話、いま健康に見えても、明日は病気になるかもしれない…ということも珍しくありません。その時に応じて、臨機に改善できる方法、効果的な方法を模索しながら、そしてそれらのアクションが積み重なって結果、御社の生産性が向上するように、研修先を選定するのが重要ということです。
なぜこのこんな事を申し上げているかと言えば、研修とは「研修後の効果」に尽きるからです。このことを分かっていないと、ことごとく意味不明の研修ばかりをすることになります。やれ「これを覚えれば…」とか、「この知識を身に着ければ…」、「安ければ…」、…などなど重要なことは、「従業員の生産性実務に直結しているかどうか?」ということです。
耳あたりの良いキャッチーな商品サービスであろうとも、それに直結していないものは経費の無駄使いにすぎません。従業員の心と身体の健康管理ができているかどうかの効果測定値は、ズバリ「機能する職場づくり」です。健康であることを少しでも有にできる、プロセスを研修で発見し、実行可能なアクションを起こしましょう。