健康リーダー応援コラム
勤務中にストレッチをしてストレスコントロール
2021年7月5日更新
ZOOMの懇親会で、ほろ酔い人事部長さんからこんなご質問を受けました。「タニカワ先生、メタボ予防のためには運動が重要なのも、食事に気をつけなくちゃいけないのも理解できますよ。でもねっタニカワ先生、メタボになる直接原因はストレスですよ。このストレスさえなかったらやけ酒も飲まないし、
やけ食いもしないんだから」とビールを飲みながらパンパンになったお腹をさすりながらお話ししてくださいました。確かに、この世の中、ストレスがなかったらどんなに生きやすいでしょうか。私たちは様々なストレスと戦いながら生きてると言っても過言ではありません。今日は、このストレスをご自身で上手にコントロールできるフィジカルセルフケアの具体的な方法について
お話しさせていただきます。
仕事中ONのときの注意
サービス業を仕事としているビジネスパーソンのお客様との対応や、営業マンの接客中、又は医療職や教職の方の患者さんや学生対応をしている最中のストレス度を測ることことは、残念ながらできません。ストレスチェック診断で何も問題がなかいと診断結果がでても、面倒な顧客対応やクレーム対応中は、おそらく高ストレスレベルになっているかもしれません。とくに、最近、寝つきが悪かったり疲れがとれないという人はその可能性が高いと言えます。
仕事中ONのフィジカル×マインド
そこでストレスマネジメントとして取り入れたいのが運動です。軽い運動こそは積極的に、ストレスをコントロールするためのテクニックです。たとえばランチを食べる前に、椅子に座ってデスクワーク中ででもできる筋トレをした効果と同等の静的ストレッチがあるのをご存じですか?筋トレ=つらい=大変だから勤務中になんて出来るわけがない!と誤まった認識をお持ちの方には、是非『デスクワークストレッチ筋トレ』はイチオシです。
お昼前の職場筋トレでストレスをセルフケア
デスクワークをしながら、ランチタイムの5分前に、ながら筋トレをすることで筋肉内のグリコーゲンをあらかじめ減らしておきます。血液によって運ばれるブドウ糖は、グリコーゲンに合成されて、肝臓や筋肉の中に蓄積されると言う働きを逆手に取るストレス対処法のセルフケアです。グリコーゲンを5分間ながら筋トレで減らしておけば、ランチでいただく糖質は、最初に筋肉へと取り込まれるので、イライラや気分の落ち込みのもととなる血糖値の急上昇を妨げることができます。
ランチタイム終了5分前にしたいストレスコントロール
午後の仕事に戻る5分前に、『その場速足』を取り入れてダメ押しのランチで食べた糖質を消費させましょう。その場速足は、立派な有酸素運動なのでこれもタニカワイチオシの職場で出来る運動です。
どんな運動がストレスレベルを下げてくれる?
このグラフ結果が出た研究方法は、糖尿病患者さんを週3回の筋トレをしたグループと、ジョギングなどの有酸素運動だけするグループと、筋トレと有酸素運動をするグループと、運動をしないグループの4グループのヘモグロビン数値を調べたんですね。ヘモグロビンA1Ⅽというのは、全身の細胞に酸素を送る働きをする赤血球の中のタンパク質です。すると筋トレと有酸素運動の2種類を運動したグループではヘモグロビンが減っている、すなわち酸素の通りが良く血液がサラサラ流れ状態が一番低くなったことが明らかとなったのです。
では、職場でできるランチタイム前後のカンタン筋トレを実際にやってみましょう。
ランチ直前の簡単筋トレ・ラテラルベンド
- 両足を肩幅に開いて立つ
- 両手は腰に当てる
- 下半身は動かさずに、上半身を右に倒す
- 上半身を元に戻し今度は左に倒す
- これ左右に10回づつ3セット
- 簡単すぎると感じたら、両手を組んで頭の上に上げておこなってみましょう。
ランチ後の職場でできる簡単有酸素運動・スタティックウォーク
- 左右の足をそろえて立つ
- 腕を振りながら左右交互に踵を上げ、その場足ふみを1分間以上行います。
- 食後に散歩もできない、通勤もマイカーのビジネスパーソンには手軽にできる有酸素運動です。
職場での仕事中にできるストレスコントロール・息抜きストレッチ
- 椅子の座面半分に腰掛ける。(半尻だけ椅子に座り、半尻はエア椅子)
- 外側にはみ出してる尻の方の太腿の上に、外側(同じ側)の手を置く。
- 椅子に座っている方の側の手は、椅子の座面端をしっかりつかむ。
- そのままの状態で、はみ出してる方側に上体を傾けて肩と首を伸ばす。
- 10秒間4のままキープ。
- 椅子の座る位置を変えて、反対側も同じように上体を傾けて反対側の方と首を伸ばしましょう。
仕事中フィジカルにストレスがかかると、体は緊張して血流が悪くなり、それが脳の血管にまで悪影響を及ぼします。職場で気が付いたらストレッチをする習慣をつけ、緊張を和らげストレスをいつも逃してあげましょう。