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心拍数だけでは健康は測れない?ストレス状態を見抜く心拍変動

2024年10月25日更新

あなたの心拍数だけでは健康は測れない?ストレス状態を見抜く「心拍変動(HRV)」の秘密

私たちの心臓は、休むことなく一日中鼓動し続けています。その1分間あたりの鼓動数、つまり「心拍数」は、健康や活動レベルを示す一般的な指標としてよく知られていますが、実はこれだけでは体の状態を十分に把握できません。ここで登場するのが「心拍変動(HRV)」です。今回は、心拍数とHRVの違い、そしてそれぞれが示す体の状態について、わかりやすく解説します。

グラフと拡大鏡

心拍数と心拍変動(HRV)の違いについて解説する記事です。心拍数は健康状態やストレスレベルを示す指標としてよく知られていますが、HRVは自律神経のバランスやストレス耐性をより詳しく把握できる重要な指標です。HRVを高める方法や健康維持のポイントについても触れ、ストレス管理に役立つ情報をお届け!

心拍数とは?

まず「心拍数」とは、心臓が1分間に何回拍動するかを示すものです。安静時の成人の心拍数は通常60〜100回程度ですが、運動時や緊張時には増加し、リラックス時や睡眠中には減少します。心拍数が高いと、ストレスや体の負担がかかっている可能性があり、逆に低い場合はリラックスしているか、体力が向上していると考えられます。

とはいえ、心拍数だけで体の状態を完全に理解することはできません。ここで重要なのが「心拍変動(HRV)」です。

心拍変動(HRV)とは?

HRVとは、心拍間の時間の変動を指します。心臓は一定のリズムで鼓動しているように思われますが、実際にはその間隔は微妙に異なります。このわずかな揺らぎがHRVで、私たちの自律神経の状態を反映しています。
HRVは、交感神経と副交感神経のバランスを示す重要な指標です。
交感神経はストレス時に心拍数を上げ、一方で副交感神経はリラックス時に心拍数を下げます。HRVが高いということは、これらの神経がバランスよく働いている証拠で、体が外部の刺激に柔軟に対応できている状態を示します。

心拍数とHRVの違いは?

心拍数とHRVは、必ずしも連動して動くわけではありません。たとえば、心拍数が高くてもHRVが低いことがあります。この状態は、ストレスがかかりすぎて副交感神経が十分に働いていないことを意味しますたとえば、大事なプレゼンテーションや試験の直前など、緊張時に心拍数は上がり、HRVが低下することがあります。体が「闘争・逃走反応」に入っており、ストレスに即座に反応する準備が整っているためです。

HRVがなぜ重要なのか?

HRVが高いと、自律神経系が適切に働いている状態で、ストレスに対する耐性も高いとされています。一方でHRVが低いと、ストレスや過負荷に対して体がうまく対応できていないことを示します。研究によると、HRVが低い状態が続くと、心疾患やメンタルヘルスの問題を引き起こすリスクが高まることが分かっています【1】。そのため、HRVは健康の重要な指標として注目されており、HRVを高めるためには、十分な休息、運動、そしてストレス管理が大切です。

HRVを改善するための方法

心拍数やHRVを意識することで、日常の健康管理に役立てることができます。特に、次のような方法でHRVを改善し、ストレスに強い体を作ることができます。

1. 深呼吸や瞑想

副交感神経を活性化し、HRVを高める効果があります。

2. 適度な運動

運動は心拍数を一時的に上げますが、長期的にはHRVを改善し、ストレスに強くなります。

3. 十分な睡眠

睡眠不足はHRVを低下させる大きな要因です。質の良い睡眠を心がけましょう。

心拍数とHRVは、どちらも心臓の働きに関する重要な指標ですが、それぞれが異なる情報を提供します。心拍数だけでは、体の全体的な健康状態を十分に把握することはできませんが、HRVを合わせて測定することで、ストレスレベルや律神経のバランスをより正確に理解することが可能です。HRVを意識し、健康な生活を送りましょう。

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