健康リーダー応援コラム
夏のストレスと疲労回復!ヒートショックプロテイン&ピンクノイズ
2024年6月13日更新
こんにちは、けんこう総研のタニカワ久美子です。だんだんと暑さが増す中、寝苦しい夜が今年も多そうですね。なかなか眠れなくて十分な休息を取れずにいると、疲労が蓄積し、ストレスが増加し健康に悪影響を与えます。
そこで、今日は「ヒートショックプロテイン」(HSP)という疲労回復ほうほうについてご紹介します。間違えないでくださいね。ヒートショックプロテインは、飲むプロテインではなく、身体のストレス反応を助ける重要なタンパク質なんです。
入浴で増やせるヒートショックプロテイン
ヒートショックプロテイン(HSP)は、細胞が熱刺激を受けることで生成されるタンパク質の一種です。種類は多岐にわたり、100種類以上存在することが知られています。HSPは、ストレスによって損傷したタンパク質を修復し、正常な状態に戻す働きをします。これは、筋肉だけでなく、脳や神経にも関わる重要な役割を果たします。
疲労回復とストレス軽減に効果的なHSP70
HSPの中でも特に注目すべきは「HSP70」です。HSP70は、筋肉や神経、ホルモンに関連するタンパク質の修復作用が高いことが科学的に証明されています。動物実験では、HSP70を脳の視床下部近くに注入すると、深い眠り(徐波睡眠)が長くなることが確認されています【Dokl Biol Sci. 2013】。この研究結果は、ストレス軽減と疲労回復に直接結びつくものです。
HSPを増やす方法
1. 40~42℃の適温のお風呂に入る
40℃のお風呂に20分間入ると、2日後にはHSP70が増加するという研究報告があります【参考文献】。これは、疲労回復と睡眠の質向上に繋がります。ストレスを軽減するためにも、定期的な入浴を心がけましょう。
ピンクノイズでストレス軽減と疲労回復
自然環境の音、例えば木々のざわめきや川のせせらぎは、心を癒す効果があります。これらの音には、「1/fゆらぎ」と呼ばれる特定のリズムが含まれており、これを「ピンクノイズ」と呼びます。ピンクノイズは、規則的なパターンに小さな不規則性が含まれる音で、ストレス軽減に効果的です。
なぜピンクノイズがストレス軽減に効果的なのか?
自然の中にいると、ピンクノイズの効果で心が落ち着きます。一方、職場環境は照明や空調の影響でピンクノイズが少なく、ストレスが溜まりやすいです。そこで、職場環境にピンクノイズを取り入れることで、リラックス効果を高め、疲れにくい環境を整えることができます。
自分に合ったピンクノイズを見つけ、日常生活や職場に取り入れてみましょう。ストレス軽減に繋がる小さな変化が、大きな効果をもたらすかもしれません。
参考文献
Dokl Biol Sci.(2013) Mar;449:89~92頁
皆様もこの夏、ヒートショックプロテインとピンクノイズを活用して、ストレスを管理し、健康的で快適な生活を送りましょう。けんこう総研は、皆様の健康と幸福をサポートしています。