健康リーダー応援コラム
ストレス時の脳内麻薬: エンドルフィンの秘密と対処法
2024年4月11日更新
近年、私たちの生活はますます忙しくなり、ストレスに晒される機会も増加しています。この状況は、特に現代の職場環境において顕著です。以前執筆した『残健康リーダー応援コラム:業疲れは、脳内麻薬「ランナーズハイ」が起こりやすい』にて、仕事に関連したストレスの影響とそれが如何に私たちの身体に作用するかについて触れました。今回は、その更新版として、脳内麻薬と「ランナーズハイ」に関する最新の知見を共有します。
ストレスと脳内麻薬
長時間のデスクワークや締め切りのプレッシャーは、多くの人々を過剰なストレス状態に追い込みます。深夜まで続く作業は、体力と精神力の両方を消耗させます。しかしこの過程で、私たちの脳は興味深い現象を引き起こします。それは、脳内で自然に生成されるモルヒネ類似の化学物質、エンドルフィンによるものです。
エンドルフィンの作用
エンドルフィンは、私たちが運動をしたとき、特に有酸素運動を長時間行った後に感じることのできる「ランナーズハイ」と呼ばれる幸福感を引き起こします。この物質は痛みを和らげ、幸福感を高める働きがあります。しかし、エンドルフィンはストレスが原因で分泌される場合もあり、この場合は「残業’sハイ」とも呼ばれる一時的なハイテンション状態を引き起こすことがあります。
エンドルフィンのダブルエッジ
エンドルフィンの分泌は、一時的なリリーフを提供しますが、長期的な解決策ではありません。過剰なエンドルフィン分泌は、疲労やストレスがピークに達した際に、身体が発する一時的な「救済信号」であるとも解釈できます。エンドルフィンによる幸福感は麻痺させるもので、根本的な問題を解決するわけではありません。
ストレス管理と健康維持
ストレスによって生じる身体的、精神的な影響は多岐にわたります。不眠や慢性的な疲労感は、仕事の生産性を著しく低下させるだけでなく、長期的な健康にも悪影響を及ぼします。これらのリスクを軽減するためには、質の高い睡眠の確保が不可欠です。睡眠は、ストレス管理と健康維持のための基本的な柱の一つです。
エンドルフィンは私たちの身体にとって有益な化学物質ですが、その効果は一時的なものに過ぎません。長時間労働や過剰なストレス環境下でのエンドルフィン依存は、注意が必要です。健康的なライフスタイルの維持、特に質の高い睡眠の確保を心がけることが、ストレスによる悪影響を軽減し、生産性を向上させる鍵となります。けんこう総研としては、働く皆さんが健やかな毎日を過ごせるよう、ストレス管理と健康維持の重要性をこれからも伝えていきたいと思います。