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ストレス研究memo

学業ストレスと運動・栄養の相関関係/ストレス研究Vol.107

2024年7月24日更新

こんにちは、けんこう総研代表のタニカワ久美子です。社員のストレスケアと健康経営のエキスパートとして、皆様に役立つ情報としてこのストレス研究ブログも107回目になりました。今回のテーマは、大学生の学業ストレスに焦点を当てています。特に運動や食生活がどのようにストレスに影響を与えるかについての研究をご紹介いたします。この研究は、運動不足の学生や運動嫌いな学生にとって、運動が逆にストレス源となる可能性があることを示しています。詳細は、以下の解説をご覧ください。

タニカワ久美子講師が大学生に健康運動授業を教えている様子

タニカワ久美子講師が指導する健康運動授業で積極的に参加する大学生たち

大学生の学業ストレス:身体活動と栄養の役割「Academic Stress in University Students: The Role of Physical Exercise and Nutrition」

大学生の学業ストレスと身体活動および栄養摂取との関係を探るための研究です。大学生は多くの課題や要求に直面し、それが身体的および心理的なリソースに大きな負担をかけることがあります。
本研究では、特に運動が学生の学業ストレスにどのように影響を与えるかを分析し、運動不足や運動嫌いな学生にとって、運動が追加のストレス源となる可能性があることを示しています。

出典

著者: Remedios López-Liria, Patricia Rocamora-Pérez
発行年: 2023年
ジャーナル: *Healthcare,(11), No. 17, pp. 2401

調査対象者

本研究の対象は742人の大学生で、年齢の平均は21.24歳(標準偏差3.8)でした。性別構成は男性が20.1%、女性が79.4%であり、参加者はスペインの大学から非確率的サンプリング法で募集されました。

研究方法

方法は、質問調査票を使用して実施されました。

1. 質問票調査: 学生ストレスインベントリー(SSI)のストレス発現スケールを使用して学業ストレスを評価しました。さらに、地中海式食事スコアを用いて食生活のパターンを評価し、週ごとの運動時間を測定しました。
2. データ分析: 学業ストレスと運動習慣、食生活との関連を調査し、学業ストレスが特に運動不足の学生に与える影響を明らかにしました。また、データは多変量分散分析(MANOVA)を用いて解析されました。

結果と考察

1. 学業ストレスと運動

研究の結果、運動習慣がある学生は学業ストレスを軽減する傾向があることが示されました。
しかし、
運動不足の学生にとっては、運動が追加のストレス源となることが確認されました。特に、運動に慣れていない学生が新たに運動習慣を取り入れる際、運動自体が心理的負担となり得るとされています。

2. 食生活との関連

地中海式食事の遵守が学業ストレスの軽減に寄与するとの結果は得られませんでしたが、不健康な食生活(推奨摂取量を超えた食品の摂取)が学業ストレスと関連していることが示されました。

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