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ストレス研究memo

ストレスからの逃れ方・運動がストレス耐性に与える効果について

2024年5月9日更新

長期間続くストレスは、認知機能の低下を引き起こす

普段の生活に伴うストレスも、心の病気を引き起こす一因になります。特に長期間続くストレスは、実験用マウスで見られるように、学習や記憶などの認知機能の低下を引き起こします。しかし、定期的な運動は、脳の機能を良くし、気分や記憶力を向上させることができます。運動は脳に良い物質を増やし、炎症を減らす効果があります。運動が脳に与える良い影響は、破損した細胞の修復や炎症の軽減にもつながります。定期的な運動により、ストレスに強い体を作ることができます。分子科学ジャーナルで発表された研究では、運動をしない生活がストレスに弱くなること、逆に運動をする生活がストレスに強くなることが示されていま

脳はストレスに対する体の反応をコントロールしている

ストレスは、脳の働きや構造に変化をもたらすことがよく知られています。例えば、長期間のストレスは、ストレスに対する体の反応をコントロールする系統をうまく機能できなくなります。これにより、ストレスホルモンが過剰に分泌されます。

ストレスホルモンは、脳の特定の部分で働き、ストレス時の行動に影響を与えます。長期間のストレスは、脳細胞の過剰活動を引き起こし、細胞が傷害を受けやすくなる原因となります。社会的なストレスが長く続くと、感情に関わる脳の部分において特定の化学物質が減少することもあります。ストレスは、脳の新しい細胞の成長を阻害し、細胞の退化や死を促進します。人間でも、慢性のストレスは不安やうつ病などの心の病を引き起こすリスクとされています。しかし、すべての人がストレスを経験した後に病気になるわけではありません。

会議室でストレッチを行っているセミナー受講者。タニカワ講師は赤いワンピースを着ている。

けんこう総研タニカワによるストレス予防セミナーのストレッチ実技の様子。

ストレス耐性には運動

耐性を持つ人々は、急なストレスや長期の困難にうまく対処できる力を持っています。実験動物の研究からも、ストレスが長く続いても、病気にならない動物がいます。これらの動物は、社会的な避け行動や無快感症状を示さず、過食や肥満といった問題も起こりません。ストレス耐性のある個体は、通常、活動的で、ストレスへの体の反応も少ないです。また、運動を好む動物は、ストレスが多い環境にも強いことが分かっています。

運動が一生涯にわたって心身に及ぼす好影響は、不安を和らげることが示されています。運動は脳の働きを良くし、気分や記憶力を向上させることができ、脳に良い物質を増やし、炎症を減らす効果があります。運動が脳のエネルギーを改善し、細胞の修復を促すことが研究で示されています。さらに、運動は新しいシナプスの形成を促し、脳の健康を保つのに役立ちます。定期的な運動は、ストレスに強い体を作るのに重要な役割を果たします。

参考文献
Running from Stress: Neurobiological Mechanisms of Exercise-Induced Stress Resilience,2022年,
MartaNowacka-Chmielewskaら

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