「心」「カラダ」を支えるけんこう総研ストレスマネジメント 株式会社けんこう総研 - 運動と栄養指導による健康セミナー・健康経営コンサルティング

導入

研究の背景: 最近の研究が、イタリア語版Valencia Eustress-Distress Appraisal Scale（VEDAS）の有効性を社会サービスに従事する労働者を対象に検証しました。

人間関係×個人の説明責任×在宅ワークバランス×ワークロードといった職場でのユーストレスとディストレスの両方を正確に評価できるかどうか

<日本語版での研究はまだ未発表

この評価尺度は、イタリア語版やその他の言語版の検証に焦点を当てていますが、日本語版についての具体的な言及は見つかりませんでした。したがって、現時点ではVEDASの日本語版に関する公開された研究論文は存在しない可能性が高いです。

研究の概要

研究の要点: Annamaria Di Fabio氏らによる2018年の論文に基づき、VEDASは4つの主要な次元を含んでいます：人間関係、個人の説明責任、在宅ワークバランス、ワークロード。

主な発見: 確認的因子分析はVEDASの4次元構造を支持。良好な内部一貫性と妥当性が示され、イタリアの文脈での使用に有効であることが確認されました。

ユーストレスと苦痛の両方を評価する4つの相関因子
１人間関係
２個人の説明責任
３在宅ワークバランス
４ワークロード

VEDASの評価と他尺度との関係

相関分析: VEDASイタリア語版は、燃え尽き症候群、仕事のエンゲージメント、職場ストレス、一般健康状態と小さながらも中程度の相関を示しました。

妥当性の確認: これらの相関は、VEDASスコアの同時妥当性を支持しています。

ユーストレススコア（快ストレスの点数）

快ストレスの点数が高い人は、燃え尽き症候群になりにくく、仕事に対してもっと熱心になれます。職場で大変なことがあっても、それをポジティブに捉えられる人は、精神的にも疲れにくく、仕事をより楽しんでいるように見えます。

苦痛スコア（悪いストレスの点数）

悪いストレスの点数が高い人は、燃え尽きやすく、仕事に対する熱意や満足度が下がり、健康にも悪影響を及ぼします。つまり、職場で大変なことをネガティブに感じると、仕事への気持ちが冷めやすく、体調も崩しやすいということです。

個人の説明責任に対するユーストレス（いいストレス）

個人が責任を持って挑戦を受け入れることは、悪いストレスを感じることと密接に関連しています。これは、難しい課題に取り組むことが、ある程度のストレスを伴う可能性があるということを示しています。

研究の制限

この研究は、特定の分野（社会サービス）だけに注目しているため、他の分野では結果が異なるかもしれません。

既存の対策の問題点

• 同じ厳しい状況でも、その中にあ良い面と悪い面を同時に評価していない。
• 用語が具体的すぎるため、異なる仕事に適用が難しい。

しかし、厳しい状況を、ただのプレッシャーだけでなく、成長のチャンスとして見ることも大切です。そうすることで、ストレスを前向きに捉え、より良い対処法を見つけることができます。

まとめ

職場で感じるストレスは、脅威だけでなくチャンスでもあります。それをどう捉えるかが、仕事のやりがいや健康に大きく影響します。この考え方は、仕事だけでなく日常生活においても、バランスの取れた考え方を促すことができます。

引用文献：
Annamaria Di Fabio 1,José María Peiró ,Isabel Rodríguez ,Malgorzata Wanda Kozuszni,2018：The Valencia Eustress-Distress Appraisal Scale (VEDAS): Validation of the Italian Version , Sustainability 2018, 10(11), 3903